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家計のアドバイザー通信 (2014年7月号)

―株式と社債―


Q.株式を保有している企業から、株主総会の通知が来ました。社債を保有してもそのような通知は来ません。株式と社債は違いますか。
(80歳代、ご夫婦)

A.株式も社債も、投資先となる企業を選んでお金を投じるものですが、この2つは全く違うものです。

株式は企業の運転資金(資本金)を少額ずつ不特定多数の人から集めるための手段です。よって株式を購入するということはその企業への出資者(株主)になるということで、議決権など経営に参加する権利が与えられます。

株主の権利には、株主総会に出席して議決権を行使する権利(株主総会議決権または経営参加権)のほかに、配当を受け取る権利(利益分配請求権)や会社が解散したとき、残った財産の分配を受ける権利(残余財産請求権)があります。

<株式と社債>

株 式社 債
投資金の性格資本金に出資企業への貸付金
配当と利息配当金 (企業の業績により変動)貸付利息および利払い日が確定
償 還企業が存続する限り、満期はない償還金額および償還日が確定
企業の返済義務企業に返済義務はない企業にとっては負債であり、返済義務がある

ワン・ポイント・アドバイス:自分に合った金融商品を選びましょう!
社債は一種の借用証書です。よって社債を購入するということは、その企業にお金を貸す(貸主になる)ことになります。借用証書として社債では、借入金(額面)、返済期限(償還日)、利息(金利と利払い日)が確定しています。

株式投資のメリットは、投資先企業の業績によって高配当や高い売却益がねらえることですが、倒産すれば「紙切れ」になることもあり得ます。
一方債券は、利払いや償還のキャッシュフローが決まっているメリットはありますが、債務不履行などの信用リスクが存在します。
それぞれの商品特性をよく理解し、自分の投資目的に合った金融商品を選びましょう!!

あなたの家計のアドバイザー