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家計のアドバイザー通信 (2017年4月号)

―利息と利子、利率と金利と利回りと・・・―


Q.銀行や証券会社のパンフレットを見ていると、利息や利子、利率や金利や利回りなど、同じような言葉がでてきます。違いはありますか。

A. まず、利息と利子は、元本に対して支払われる利金の金額を指します。厳密な使い分けではありませんが、定期預金などに預けたときに受け取る方を利息、住宅ローンなどのように支払う方を利子といわれることがあります。

一方、利率や金利、利回りは通常割合を表しますので、%などで表示されます。
利率と金利はほとんど同じ意味です。元本に対する利子や利息の割合をいいます。
利回りは、元本に対する収益の割合です。運用期間が複数年でも1年に換算して表します(年平
均利回り)。

<利息と利子利率と金利と利回り>
利息金額利金を受け取るとき厳密な使い分けではない。
利子利金を支払うとき
利率割合元本に対する利子や利息の割合ほとんど同じ意味で使われる。
金利金額を指すこともある
利回り元本に対する収益の割合(年平均利回り)

計算例:
①年利3%の定期預金(半年複利)に、100万円を1年間預けたとき
 利率:3%
 利回り:半年後・・・100万円×(1+ 3%/2)=101.5万円
     1年後・・・101.5万円×(1+ 3%/2)=103.0225万
よって利回りは、3.0225%
 
②表面利率(クーポン)3%の3年もの債券(額面100万円)を
98万円で購入したとき
 利率:3%
 利回り:利息・・・・・・・3万円×3年=9万円
     償還差益・・・100万円-98万円=2万円
     3年間の収益は、11万円
よって利回りは、(11万円÷100万円)/3年≒3.7%

*実際の運用計算の場合は、税金などの費用がかかります。